更新日:2022年04月05日
日本ワインの製造
ここでは基本的な赤ワインと白ワインの醸造について図で説明します。
日本ワインができるまで
白ワインができるまで
1除梗・破砕
ぶどうの房から果梗(かこう)を取り除き果皮を破って果汁を出します。 除梗(じょこう)…茎を取り除くこと。破砕(はさい)…ぶどうの粒を軽く潰すこと。
2圧搾
果汁を絞ります。白ワインは圧搾し果汁のみ発酵させます。赤ワインのように果汁に果皮・種子など漬ける作業は基本的には行いません。
3発酵
樽またはタンクを使用し、果汁のみ発酵させます。また、発酵後のひと手間かける工程に「シュール・リー製法」があります。
4熟成
木樽またはタンクで熟成します。品種の果実味を活かす場合にはタンクを使用し、ワインに複雑性を与える場合は木樽を使用します。
5充填
上澄みを移し変え澱を取り除きます。濾過(ろか)をして瓶詰めをします。
6打栓
栓をします。
7瓶熟成
瓶熟成はワインを落ち着かせるとともに複雑性を高める効果があります。
8ラベル貼り
ラベルを貼ります。
9完成
完成です。
シュール・リー製法とは?
発酵槽の中に放置し年を越させます。
翌年の春先に上澄みだけを取り出し瓶詰めを行います。
澱(おり)が徐々に分解されてアミノ酸などに変わり、ワインに旨味が溶け込みます。世界中で広く利用されており日本ワインでは主に甲州ぶどうに用いられています。
赤ワインができるまで
1除梗・破砕
ぶどうの房から果梗(かこう)を取り除き果皮を破って果汁を出します。 除梗(じょこう)…茎を取り除くこと。破砕(はさい)…ぶどうの粒を軽く潰すこと。
2発酵
果汁・果皮・果肉・種子すべてを木桶やタンクに入れて発酵させます。
3圧搾
発酵が終わりタンクの下部からワインを抜き取ります。圧をかけずに引き抜かれたワインの後、残りを圧搾します。
4熟成
発酵を終えたワインを樽やタンクに移し変え、熟成させます。
5充填
上澄みを濾過し瓶詰めを行います。
6打栓
栓をします。
7瓶熟成
瓶熟成はワインを落ち着かせるとともに複雑性を高める効果があります。
8ラベル貼り
ラベルを貼ります。
9完成
完成です。
スパークリングワインができるまで(瓶内二次発酵方式)
1除梗・破砕
ぶどうの房から果梗(かこう)を取り除き果皮を破って果汁を出します。 除梗(じょこう)…茎を取り除くこと。破砕(はさい)…ぶどうの粒を軽く潰すこと。
2圧搾
果汁を絞ります。白ワインと同じように圧搾し果汁のみ発酵させます。
3一次発酵
果汁に酵母を入れてアルコール発酵させます。
4ティラージュ
瓶に詰める時、ワインに糖と酵母を溶かしたものを加えて密栓します。
5瓶内二次発酵
瓶の中でもう一度発酵をはじめ、炭酸ガスを発生させます。
6ルミアージュ
ルミアージュ(動瓶)。瓶内で発酵が行われると瓶の中に澱が溜まってきます。この澱を取り除くため、ピュピトルと呼ばれる台に瓶の首を挿し水平状態から回転させながら徐々に起こし、最終的には倒立状態にします。
7デゴルジュマン
デゴルジュマン(口抜き)。瓶口に集まった澱は、澱の部分を氷点下の塩水に浸し冷却し瓶の栓を開けると炭酸ガスの圧力で塊が飛び出します。口抜きと言います。
8打栓・口金
コルク栓を打ち、針金で留め、ラベルを貼ります。
9完成
完成です。