生命を次代へ繋ぐ冬支度「剪定とワイヤー上げ」の様子をお届けします

2026年1月
「ドメーヌ・レゾン」通信
北海道・中富良野に位置する「ドメーヌ・レゾン」より、本格的な冬を迎えた圃場の様子をお届けします。
来シーズンのブドウの品質を左右する、もっとも重要で、もっとも息の長い冬の作業が始まりました。
未来の樹形を思い描く『剪定』


来年以降のブドウの生育において、極めて重要な役割を果たすのが『剪定』です。
今年伸びた新梢を、枝の付け根から2〜3芽だけ残して切り戻していきます。
一枝一枝、樹の状態はすべて異なります。目の前の枝を切りながらも、視線はその先へ。来春の芽吹き、そして数年後の樹形をイメージしながら、一文字一文字を綴るように丁寧に整えていきます。
本来、剪定はブドウが休眠期に入る11月から2月頃にかけて行われますが、雪深い中富良野では時間との戦いです。本格的な冬が訪れ、圃場が深い雪に閉ざされる前に作業を終えなければなりません。
例年は11月末頃には完了していましたが、貴腐ブドウや遅摘み(レイトハーベスト)を実施したここ2年は、12月中旬まで緊張感のある作業が続いています。
静寂と光が織りなす幻想的な景色


12月初旬、作業の途中で本格的な降雪がありました。
枝をワイヤーから下ろし切る前に、圃場は一面の銀世界へと姿を変えます。
雪に包まれた朝焼けの圃場は、静寂と光が織りなす幻想的な景色。厳しさと隣り合わせの美しさは、この地でワインを造る喜びを改めて実感させてくれる瞬間です。
厳寒から守る『ワイヤー上げ』


ひざまで積もった雪をかき分け、枝を下ろす作業に続いて『ワイヤー上げ』を行います。
実は、ブドウの樹にとって雪は「天然の毛布」です。雪にすっぽりと包まれることで、その保温効果により、北海道の厳しい氷点下の寒さから自らを守ることができます。
一方で、金属製のワイヤーにとっては雪は天敵となります。雪の重みや水分によって劣化が進みやすいため、雪に埋もれない高さまで手作業で引き上げていきます。
樹を雪で守り、設備を雪から守る。
こうした地道な手仕事の積み重ねが、来たる春、力強い芽吹きへと繋がっていきます。
ドメーヌ・レゾンについて
北海道空知郡中富良野町にある「人間と自然が共生する」ワイナリー。
ヤギを飼育し、その堆肥を畑に還元する循環型農業(サスティナブル)を実践しながら、この土地ならではのテロワールを表現したワインを造り続けています。

中富良野の厳しい冬の様子、そして一本一本の樹に対する真摯な向き合い方に、事務局スタッフ一同、背筋が伸びる思いです。私たちが普段何気なく口にしているワインの一滴一滴には、こうした雪の中での地道な努力が詰まっているのですね。
雪の下で静かに春を待つブドウたちが、次のシーズンにどのような表情を見せてくれるのか。新しいヴィンテージの誕生が、今から楽しみでなりません。