野生動物にも格別の味♪鶴沼ワイナリーのブドウ収穫レポートをお届け!

2025年9月〜10月
「鶴沼ワイナリー」通信
実りの秋、「鶴沼ワイナリー」にも、一年で最も活気にあふれる季節がやってきました。
9月上旬から10月末にかけて行われた、今年の収穫の様子を振り返ってお届けします。
収穫の幕開け
2025年9月2日 (火)


今年もいよいよ収穫の時期が到来しました。 収穫における注意事項の伝達が行われた後、PIWI※品種である「ソラリス」から今年の収穫がスタート。
続いて「バッカス」の収穫へと移りました。ここから10月末までの長丁場。「チーム鶴沼」一丸となってこの繁忙期を乗り切ります。集荷(コンテナ回収)チームも、収穫作業と集荷作業を行き来し、初日から汗を流しての奮闘となりました。
PIWI(ピーヴィー)とはドイツ語の「Pilzwiderstandsfähige Rebsorten」の略で、日本語では、「真菌耐性葡萄品種」のことです。葡萄の病気であるうどんこ病やべと病、灰色かび病などに対する抵抗性を自ら持つ交配品種です。「鶴沼ワイナリー」では2001年栽培を開始。
(引用元:PIWI|北海道ワイン株式会社 公式サイト)
美味が故の弊害
2025年9月9日 (火)


自然相手のワイン造りには厳しい現実もあります。収穫直前の「ロンド」の除葉作業など手入れを進める一方で、「マスカット・オットネル」が獣害に見舞われました。アライグマか鳥か・・糖度の乗ったブドウは野生動物にとっても格別の味のようです。
熊に警戒しながらの作業
2025年9月下旬

今年の「ゲヴェルツトラミネール」は、最適な熟度を見極めるため2回に分けて仕込むこととなり、まずは前半戦の収穫を行いました。


続いて「ピノ・ブラン」、そして赤ワイン用品種の「ツヴァイゲルト」の収穫へ。
作業が進む中、隣接する町道では熊の目撃情報や足跡が確認されるなど、緊張感も走ります。熊との遭遇に細心の注意を払いながらの作業が続きました。
9月が終わろうとしていますが、鶴沼の収穫はようやく折り返しの手前。10月も息つく暇なく作業は続きます。
毎年恒例の収穫体験
2025年10月8日(水)


この日は、毎年恒例となっているサイト運営企業の皆さんによる収穫体験が行われました。午前中は雨が残る空模様でしたが、晴れ間を縫って作業を開始。
今年は、「レンベルガー」の収穫体験が行われました。ご参加いただいた皆様、今年もご協力ありがとうございました。
極寒の朝日に輝くブドウ
2025年10月25日(土)

季節は進み、札幌の日の出時刻は6時台へ。事務所脇の園地には霜がしっかりと降りる季節となりました。厳しい寒さの中、昇る朝日に照らされながら「マスカット・ハンブルグ・アムレンシス」の収穫を開始。張り詰めた冷気の中で輝くブドウは、この時期ならではの光景です。
終盤も続く野生動物との戦い
2025年10月29日(水)

収穫も終盤戦ですが、ここでも野生動物との戦いが続きます。熊による被害に加え、ムクドリの食害も発生。ロケット花火で追い払うなど対策を講じますが、防ぎようのない被害もあり、自然との共存の難しさを痛感させられます。
収穫終了、そして次なる作業へ
2025年10月31日(金)


そして迎えた10月31日 (金)。圃場にはまだ雪が残り、足元の悪い中での作業となりました。 収穫したブドウが入ったコンテナの回収見込みが立たないほどの状況だったため、まずは剪定や剪定枝抜き作業からスタート。季節社員さんをはじめ、スタッフ総出で最後のひと踏ん張りを見せました。

こうして、今年の収穫作業は本日をもって全て終了いたしました。無事にこの日を迎えられ、スタッフ一同ほっと一息ついています。しかし、ワイン造りのサイクルは止まりません。これから本格的な冬が来る前の12月中に、すべての剪定作業を終えなければなりません。
今年も素晴らしいワインを皆様にお届けできるよう、チーム鶴沼はもうひと踏ん張り、頑張ります。
先日は貴重な収穫体験をありがとうございました。雨上がりの鶴沼で、皆様と共にレンベルガーを収穫できたことは、私たち国分グループ一同にとって素晴らしい経験と思い出です。
通信を拝見し、その後も熊や雪など厳しい自然と闘いながらの作業だったことを知りました。「チーム鶴沼」の皆様、長丁場の収穫本当にお疲れ様でした。これから始まる剪定作業も、寒さに負けず頑張ってください。ワインの完成を心待ちにしています。